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こうのすけを救う会

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日本では未承認の薬を使用してこれからもずっと一緒に


こうのすけを苦しめる小児がん。出来ることは全てやりたいと思い臨床試験を行える病院に転院しましたが、肺の合併症で命を落としかけ希望していた治療を断念することに。高い再発率に怯えながら出来る治療を進める日々ですが、アメリカで再発を抑える薬が承認されたとのニュースが。しかしその薬は日本では承認されていません。どうにかしてこの薬を手に入れて、家族みんなでずっと一緒に生きたいです。

こうのすけのこと


こうのすけのこと

幸之助は鈴木家の長男として2021年2月に生まれた現在3歳の男の子です。沢山の人の助けになって幸せを与えて欲しいという気持ちで幸之助と名付け、周りからたくさんの愛を受けすくすくと育っていました。病気になるまでは、公園でお姉ちゃんと遊ぶことや電車遊びが大好きな活発な子でした。

2021年2月生まれの男の子

突如、幸之助を襲ったがん。5年生存率は半数以下


幸之助を襲ったがん

2歳になったばかりのある日、体調を崩し検査をするとお腹の中に腫瘍が見つかりました。そして、その腫瘍はすでに遠隔転移をしていることも分かりました。 詳しい検査の結果幸之助の腫瘍は小児がんの一種、神経芽腫のステージ4と診断されました。高リスクに分類され、手術や抗がん剤治療、大量化学療法、自家移植、放射線治療など強い治療を組み合わせた標準治療を受けても5年無イベント生存率(EFS)は50%以下。再発率が非常に高く、再発すれば確立した治療方法の無い難しい病気です。

より良い治療法を求めて転院へ


より良い治療法を求めて転院へ

治療が始まってからは幸い抗がん剤が良く効き、とても順調でした。約半年の抗がん剤治療を終えて、セカンドオピニオンや自分達で集めた情報を頼りに、より高い治療効果を求めて”KIRリガンドミスマッチ臍帯血移植”という治療を行うことが出来る京都大学医学部附属病院へ転院しました。この治療をすれば5年生存率が7〜8割に上がると言われており、私たちにとって希望の光でした。転院先の京大ではまず大量化学療法と自家移植を行い、その後臍帯血移植を行う予定でした。

再び幸之助を苦しめるもの


再び幸之助を苦しめるもの

無事に大量化学療法と自家移植が終わり安堵していましたが、数%の確率で起こると言われていた肺の合併症になってしまいました。当時は息切れも酷く活気や食欲もなくなり痩せてしまい、酸素が手放せない生活に。ようやく元気になってきて前向きに闘病していたのに、その時は崖から突き落とされた気持ちでした。その後も肺を治して臍帯血移植を行うことを希望して半年待ちましたが、新たに肺の繊維化と腎障害がおこり移植は諦めざるを得ないという判断に。そして現在は免疫療法のGD2と再発予防のレチノイン酸を半年続けており、もうすぐ本退院という所まできています。

少しの希望


少しの希望

治療は無事完走して経過観察の期間に入ろうとしていますが5年無イベント生存率(EFS)半数という生存率を少しでも高めたい。けれど日本でできる追加の治療はありません。そんな時に、アメリカで新しい維持療法の薬が承認されたという話を聞きました。

エフロルニチン


2023年12月アメリカのFDAは、抗GD2免疫療法を含む多剤併用療法で少なくとも部分奏効を示した高リスク神経芽腫の成人および小児患者における再発リスクの軽減を目的として、eflornithine[エフロルニチン]を承認しました。
抗GD2を終えた初発の患者さんを対象にした治験で、5年無イベント生存率85%、5年全生存率95%といった内容で重篤な副作用の報告も少なく、朝夕の内服なので治療の負担も少ない飲まない理由がない良い薬だと思いました。しかし詳しく調べると、日本では承認以前に臨床試験を行う予定もありません。 (引用: National Library of Medicine)

【エフロルニチンとは】 エフロルニチンはオルニチン脱炭酸酵素(ODC)阻害薬で、神経芽腫に対しては、腫瘍細胞の増殖に重要なポリアミンと呼ばれる化学物質の生成をブロックします。患者体内の残存腫瘍細胞が少ない状態でより効果を発揮すると考えられています。

私たちに出来ること


私たちに出来ること

これで幸之助の生きられる可能性が少しでも上がるかもしれない。ずっと家族みんなで一緒にいられる。しかし、未承認薬を使用するとなると健康保険などの公的サポートが無いため、一般家庭の私たちにはとても賄える金額ではありませんでした。そこで私たちは幸之助や、同じ病気で苦しむ子ども達の明るい未来のため「こうのすけを救う会」を結成いたしました。幸之助の命は皆さまの善意でつなぐことが出来ます。どうか、私たちに力をお貸しください。ご支援、ご協力賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

ドラッグラグ・ロスとは


海外で既に承認されている薬が日本で承認を得るまでに長い時間を要する「ドラッグ・ラグ」や、日本で開発すら着手できない「ドラッグ・ロス」は近年よく目にする問題ですが、全てが希少疾患の小児がんではより深刻です。 医薬産業政策研究所の調査によると、2000~22年に米国で小児がんに対して承認された薬は40ありましたが、日本では24が未承認または適応外でした(23年3月時点)。 私たち一患者が出来ることは限られていますが、今回幸之助が未承認薬を使用するということは幸之助だけでなく、日本の小児がんや希少疾患で苦しむ子ども達へのドラッグ・ラグ、ロスに向けた**大きな一歩**になると願っています。